涅槃会といいます。
涅槃とはnirvana (ニルヴァーナ)という印度のことばの音を漢字にしたものです。
音で聞いて、漢字にあてるのを音写といいます。

この音写という行為は、古今東西、多々あります。「亜米利加アメリカ」なども、音写ですね。
「夜露死苦よろしく」なども音写です(少し、違いますかね。)

さて、涅槃は煩悩や苦しみなどがなくなった穏やかな悟りの状態を指します。

お釈迦様は生前に悟りを開かれたので、涅槃の状態に生前からあったともいえるのですが、
やはり、生きている限り、苦しみや色々な束縛からは完全に逃れることは無かったとも言えます。

たとえば、お釈迦様の出身の釈迦族が攻め滅ぼされてしまった時にはお釈迦様も悩み、心を痛めたことでしょう。


さて、ついに肉体を離れたそのことを大般涅槃(大いなる涅槃)ともいいます。
お釈迦様の遺徳を偲んで行われるのが涅槃会です。

わが寿徳寺の近辺では今はありませんが、涅槃団子(ねはんだんご)といい、お団子を供える風習がある地域もあります。昔は日本全国、どこでも行っていた行事ですが、いまは日本の伝統行事も大分廃れてきてしまいました。日本人はハロウィン・クリスマスのことは誰でも知っていますが、日本の行事では一番大事な行事のひとつであるはずの、お盆すらその由来などは忘れ去られようとしています。
悲しいことです。

さて、涅槃団子の円い形は、まさにお釈迦様の、穏やかな欠けるところも出っ張ったところも無い円満で完全な悟りの境地を表現しているかのようで、素晴らしい日本の風習であったと私は思います。


(やはり団子では、少し地味かもしれません、ケーキやチキンで祝う他の宗教に比べてしまうと地味です。伝統を守るのは個々人の強い自覚が必要でしょう。
恵方巻が一気に普及したように、大手コンビニで涅槃団子なんかを、キャンペーンして売っていただければ一気に伝統も復活するかもしれません。誰か団子ブームを仕掛けてくれませんかね。笑)
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