2015年10月13日火曜日

庭園の風紋


住宅街のなか、横浜市鶴見区江ヶ崎町にある当寺ですが、枯山水風の庭園を備えています。
庭師さんにも入っていただきながら、いつもは副住職が時間のある時に手入れしています。
多忙な住職が自ら風紋を描くこともあります。
人によって、描く文様は異なります。同じ人が書いても同じ風紋にはならず、日によっても違います。庭で禅の心を表しているのです。

2015年10月2日金曜日

中秋の名月





「明月清風」


禅宗では、明月清風(明月のなか吹くさわやかな風)を、きよらかで澄み渡った禅の境地と重ね合わせています。


「めいげつ」というと「名月」と漢字で書くことが多いですよね。


禅宗では明月と書くことがあります。


漢字の意味としては実は、「名月」はあまり意味が通りません。有名な月、素晴らしいあの月、という意味になりますが、月はひとつなのに、有名な月と有名ではない月があることになります。これは少し変かもしれません。


実は、「めいげつ」は、もともとは「明るい月」という意味の明月だったようです。


しかし、日本人が秋の立派な明月をめでるうちに、秋といえば明月・・・秋の月は素晴らしい月だ、と和歌などによまれるうち、あの素晴らしい秋の月、として認識された結果、「名月」と書くようになっていったようです。日本人が秋に月を愛でる・・・四季の豊かな日本で根付いた「名月」の話でした。


写真は、秋のさわやかな風のなか、「名月」に照らされた当寺の本堂です。